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TSUMUGI 〜空き家等の活用と地域再生に取り組む

「多可・播州織のふるさと写真展 〜のこぎり屋根と女工さんたちが見た風景〜」の報告

紡のメンバーで、約半年間かけて準備をしてきた「多可・播州織のふるさと写真展 〜のこぎり屋根と女工さんたちが見た風景〜」が無事に終了しました。 資料館や工場だけでなく、町内の一般家庭に眠っている写真を集めるところから始めた取り組みなのでかなり大変な作業でしたが、多くの方のご協力のおかげで貴重な写真をたくさん集めることができました。また、写真提供者への取材活動を通して、これまで聞いたこともないような話を耳にすることもできましたし、熱心に語って下さる当時の織物工場の経営者の皆様や女工さんたちの思いに触れることもできました。

1週間ほど前から、23日当日は雨かもしれない…という予報でしたが、実際にはこれ以上ない晴天に恵まれました。9:30のオープンと同時に、たくさんの方が来場してくださり、16時の閉場まで常に会場内が満員の状態でした。

我々としても是非多くの方に観ていただきたい内容でしたので、SNSでの発信以外にも新聞の折込広告、たかテレビでの文字放送、神戸新聞と関西テレビでの告知取材、そして町内外の施設や店舗にポスターの掲示とチラシの設置をお願いし、広報にも力を入れて取り組んできたのでその成果が現れてとても嬉しかったです。

Xa mediaの辻井さんが作ってくださった当日の動画です。 かつては、多くの女工さんと経営者がこの屋根のしたで汗を流しておられた姿が目に浮かぶような映像です。糸埃まみれの天井や割れたガラスなど、紡のメンバーがこういった古い建物を愛おしく思う気持ちを、とても良く表現してくださっているように思います。

来場して下さった皆様は、当時、織物工場に従事しておられた方が目立ちましたが、その他にも東京や愛知県など、「のこぎり屋根」というキーワードに関心を持って、遠方から足を運んでくださった方がもおられました。

当日は、写真展と並行して11時〜14:30までずっとステージイベントを開催させて頂いていましたが、内容は以下の通りです。

■ 11:00 〜 12:00  「若き職人が創造する播州織の未来と受け継ぐ歴史」 ■ 12:30 〜 13:30  「のこぎり屋根の魅力とその利活用の可能性 〜群馬県桐生市の取り組み」  「利活用提案に関するパネルディスカッション」 ■ 13:40 〜 14:30  「座談会 〜播州織むかし話」

11:00からは、町内で播州織の新たな可能性を模索しつつ織物工場を営んでおられる「Banshu-ori Next Japan」の6名に登壇していただき、12:30からは、日本でも先駆的なのこぎり屋根の利活用の取り組みを行っている群馬県桐生市から、桐生商工会議所・専務理事の石原雄二さんをお迎えしてご講演を頂きました。続けて、「使われなくなったのこぎり屋根・わたしだったらこう使う!」というテーマで、こんなふうにのこぎり屋根が使われたら素敵だなという提案のパネルディスカッションを行いました。 最後に、那珂ふれあい館館長の安平勝利さんとの対談という形で、当時、のこぎり屋根で働いていた3人の女性にインタビューをさせて頂きました。なかなかこういった機会はありませんので、当時のご苦労や時代背景など、経験してこられた方でなければ語ることのできないお話を聞かせて頂くことができました。その他、会場内では、播州織製品などの展示販売ブースや機織り無料体験会、スマホで多可町内にあるのこぎり屋根を探そう!を終日開催。

会場にお越しになった皆様からは、「1日だけで終わってしまうのは勿体ない」「またやってほしい」「貴重な資料としてアーカイブ化して公開して欲しい」などの意見を多く頂きましたので、その一部をご紹介させて頂きます。

紡の取り組みは古民家の改修と利活用、そしてそれらを使ったイベントなどを通して地域の魅力を発信することですが、使われなくなった歴史的な建物・のこぎり屋根を使って多可の地場産業である播州織とのこうしたコレボレーションは、この地域の魅力を知って頂く新たな可能性を広げることができたのではないかと感じています。

この会場に足を運んで下さった皆様は、きっとこれから町内を車で走っていると「あっ、のこぎり屋根だ!」と目に止まるようになるのではないかと思っています。

この写真展の開催のためにご尽力して下さった皆様、本当にありがとうございました。またどこかののこぎり屋根の下で再会できるのを楽しみにしております。

「多可・播州織のふるさと写真展 〜のこぎり屋根と女工さんたちが見た風景〜」


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