「多可町内の古民家&のこぎり屋根見学ツアー」のご報告
4月22日(土)に開催させて頂いた紡 —TSUMUGI—主催の「多可町内の古民家&のこぎり屋根見学ツアー」ですが、とても素晴らしい天気に恵まれて、無事に終了することができました。参加してくださった皆さま、のこぎり屋根&播州織の歴史を解説してくださった那珂ふれあい館・館長の安平さま、取材に来てくださったメディアの皆さま、そして物件を快く見せてくださった皆さま、本当にありがとうございました!当日の行程は以下のとおりです。
・鳥羽のごとうみのるさん宅 ・青玉神社 ・岩座神の棚田と空き家(棚田で足をブラブラさせながらお昼ごはん) ・奥荒田の空き家 ・赤坂ののこぎり屋根(那珂ふれあい館・館長の解説付き)
ボロボロの空き家は、きっと普段から町内を車で移動しているとあちこちで目にしていると思いますが、実際にこうして家の中にまで入って見させて頂くと、かつてこの場所で人が暮らしていた息吹を感じることができますので、やっぱりこれはこのまま壊してはいけないよね…という意識に変化します。家は地域の物的な財産であるだけでなく、それぞれの人生の記憶の器でもあって、まさに「人が生きた証」がそこに詰まっているのだと感じます。今日は、そういったことを再発見することができるツアーでした。同時に、紡メンバーの大工・太田さんから、古民家の建築様式や、改修を行なうときにはどの部分が痛んでいると致命的なダメージであるのかなどの解説も聞くことができましたので、今後は新たな視点で古民家を目にすることになるでしょう。
最後に立ち寄った赤坂ののこぎり屋根の工場跡ですが、これは何としても、今後、有効活用して頂きたい物件です。群馬県の桐生市には約260棟ののこぎり屋根が残されているそうですが、それらを店舗・アトリエ・幼稚園などに二次利用して、壊さずに大切に使い続けている地域もあるようです。雪のように積もっている繊維の埃が、ここがかつて播州織の工場であったことを雄弁に物語っていました。
こうした素晴らしい資産が、多可町の中にはまだまだたくさん眠っています。今後も、地域の素晴らしい歴史資産を見つめ直すことができる企画を実施したいと思っておりますので、皆さま今後共よろしくお願いいたします。
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